世界への旅(旅行記)
オールド・ティンリー ~エベレスト終に見えず
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草原ではチベタンの少年たちが放牧のお手伝いをしていた。いや、"お手伝い"などではなく、彼らも立派な放牧の担い手だったのかもしれない。
広々とした緑の風景、のんびりとしたヤクや馬たち、そして素朴な少年たちの姿は、朝方のトラブルでもやもやとしていた私たちの心を十分に癒してくれた。
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(上)オールド・ティンリーの街の手前にはヤクや馬が放牧された草原が (下)チベタンの素朴な少年たち |
最初に、ぽつんと1つだけ建っているレンガ造りの小屋のようなものが目に入った。小さくて粗末だが、タルチョが飾られていることからも明らかである。この小屋はチベット寺院だ。果たして中に入ってみると、2階の部屋には祭壇があり、1人だけだがチベット僧がいた。ここから見える(はずの)エベレストに向かって毎日祈りを捧げているのだろうか。
寺院の近くには展望台のような場所があった。どうやらここからエベレストを望むことができるらしい ―― 天気さえ良ければ。
これが最後のチャンスである。私たちは時間ぎりぎりまで、雲が晴れてくれることを祈りつつエベレストがある方向に向かって目を凝らした。
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| (左)名も無き小さなチベット寺院 (右)エベレストにかかる雲は終に晴れなかった |
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"シーズン"の壁は余りに高すぎた。この分ではあと1日粘ってみたところでエベレストの全貌を拝むことは叶わないだろう。
私たちは今度こそ諦めをつけて、車に戻ってダムへの旅路に就いた。




